マンションの外観

アパートやマンションの大家さんで、

  • 「外壁がはがれたり、色褪せたりしてきた」
  • 「外壁がひび割れている」
  • 「内見者の成約率が悪くなってきた」

という方は多いのではないでしょうか。

実は、アパートやマンションは外観の第一印象で入居するかしないかが90%の可能性で決まると言われています。

最近はインターネットで物件を探す人が多く、その中のほとんどがスーモやアットホームなどの一括比較サイトを利用しています。いくつかの物件を比較する時、外観が汚れていたり、古く見えたりするとまず候補から外されてしまうのです。

ですので、アパートやマンションの外壁が傷んできたら、空室を造らないためにもすぐにでも塗り替えリフォームをするのがおすすめです。

外壁を塗り替える目安は?

外壁の塗り替え時期は外壁塗装塗り替え時期のサインは?という記事にも書いたように、壁のひび割れ、塗装の剥がれ・膨れ、シーリング部分の痩せなど、自分で外壁の劣化具合を見てセルフチェックをする事ができます。その他にもタイルの欠けやコンクリートの劣化具合などもチェックしておきましょう。

 

時期の目安としては、10年に一度塗り替えるのが良いと言われています。

しかし鉄部塗装は外壁塗装よりも寿命が短いので、5年に一度塗り替えた方が良いでしょう。また、屋根やベランダの防水塗装も、大規模な防水工事をしなくても5年に一度トップコートを補修すれば長持ちします。他にもその都度タイル補修工事や下地補修工事などを行います。

防水塗装にひびが入ったり、塗膜が剥げたり、屋根材が破損してしまうと、塗り替える際に工事金額が高額になってしまうので、大規模修繕工事の際に工事金額を抑えるためにも定期的にメンテナンスをする方がおすすめです。

外壁塗装の費用はどれくらい?

jinbutsu27マンションの外壁塗装工事をする際、一番気になるのがどれくらいの費用がかかるかですよね。しかしインターネットで調べてみても、なかなか費用や相場を出てこないのではないでしょうか。

新築でマンションを建てる際に、外壁塗装工事の相場が分からずに修繕積立金がなかなか決められないという方もいるようです。

 

実は、外壁塗装は使用する塗料や工事を依頼する業者によって費用が大きく変わるため、一概にいくらとは言えないのです。

例えば、5階建てで1300㎡のマンションを3社に一括見積もり依頼すると、450万円、570万円、640万円と全然違う見積もりが返ってきました。

約200万円もの差がありますが、これくらいの金額差は珍しい事ではありません。

もちろん工事費用はできるだけ安い方が良いのですが、「一番安い見積り額の塗装業者に依頼しよう!」と安易に決めてしまうのは少し危険です。

なぜこんなに見積額に差があるの?

外壁塗装工事の費用の差の大きな原因は、使用する塗料の違いです。 塗料のランク アクリル系約六年ウレタン系約七年シリコン系約十二年フッ素系約十八年光触媒約二十年

この図は、外壁塗装に使用される上塗り塗料と、その耐用年数を表したものです。

アクリル樹脂塗料は最も安いですが耐用年数は約6年しかありません。一方、光触媒塗料は高いですが、約20年も持ちます。

アパート・マンションは10年に一度の頻度で塗替えをするのがベストなので、使用する塗料は約12年持つシリコン系塗料がおすすめです。

ただし、シリコン系塗料にも油性塗料・水性塗料、一液タイプ・二液タイプなど非常に多くの種類がありますので、金額はもちろん耐候性、防水性、耐久性、機能性など様々な観点から塗料を選びましょう。

 

また、外壁塗装の補修工事には下地材に塗料を塗る下塗りという作業があり、下塗り材にも色々な種類の塗料があります。もちろん価格も様々ですので、工事業者の方と相談して決めましょう。

外壁塗装工事の工程

マンションの外壁塗装工事も、

  1. 下地処理
  2. 高圧洗浄
  3. 下塗り
  4. 中塗り
  5. 上塗り

と、基本的に一般の戸建て住宅と工程は変わりませんので、外壁塗装の行程、手順、やり方とその期間というページを参考にしてみてください。

ただし、戸建て住宅とは違いマンションは屋根の防水工事が必要であったり、駐輪場や駐車場の改修工事なども必要です。

見積りをもらう際に工事項目について詳しく説明してくれる優良な業者を選びましょう。

塗料代以外でかかる費用

2014-03-23 13.21.33-2施工金額の内訳の中でもあまり知られていないのが足場代です。

「足場は仕上がりに関係ないのに費用が高すぎる」と感じる方も多いのですが、外壁塗装工事に足場は欠かせないため、必要不可欠な出費なのです。

足場代は施工金額の約20%を占めると言われているのですが、マンションやアパートは一戸建ての家に比べ高さがあるので、高層の場合は工事価格の半分を占める事もあります。

足場代の単価は約700~1000円/㎡です。

さらに、塗料が飛び散るのを防ぐための飛散防止ネット(養生メッシュシート)も張る必要があり、こちらの費用は約150円/㎡です。

 

しかし、最近は足場を組まずに外壁塗装などの修繕工事を行うブランコ工法という足場工法もあります。

ブランコ工法は足場を使わずに、マンションやビル等の建物の屋上からロープでぶら下がり空中で工事・作業を行うので足場代がかからず、その分工事費用が安くなります。

一括見積もりをする際に、ブランコ工法は可能か問い合わせてみると良いでしょう。

 

足場代以外にも、高圧洗浄代や人件費がかかります。

費用の相場を調べるには、複数の業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。

工事期間はどれくらいかかる?

一般的な個人住宅の外壁塗装工事だと約7~10日ですが、マンションやアパートは一戸建ての家に比べ大きいのでその分改修工事の期間も長く、約1~2ヶ月かかります。 マンションの大きさによっては3~4ヶ月かかる事もあります。

工事中の注意点など

外壁塗装工事中は生活する上で不便に感じる事も出てきます。ですので事前に入居者や近所の方へ説明しておくのをおすすめします。

洗濯物は干せる?

外壁塗装の工事中は、基本的に洗濯物は干せません。

しかし何ヶ月も洗濯物が干せない状況だと生活に支障が出るので、エリア順で塗装を行っていくなどして、週に何日かは洗濯物を干せるようにしてくれるはずです。

指定の日以外は洗濯物は干せませんし、ベランダに荷物を置けないなど、どうしても入居者の方の生活は不便になってしまうので、2~3ヶ月前には入居者の方にはお知らせしましょう。

工事の騒音は?

外壁塗装工事は基本的にはあまり騒音は出ませんが、足場を架ける時と撤収する時はどうしても音が出てしまいます。特に足場を架ける時はカンカンカン!と結構うるさいので、こちらは入居者の方だけではなく、ご近所の方にもご迷惑をおかけする事を前もってお知らせしておきましょう。

塗料のにおいは?

最近は塗料が発達しているので、昔の塗料に比べるとかなりにおいは少なくなりました。しかし、全くにおいがしないというわけではありませんし、気になるかならないかは個人差があるので、こちらも事前に知らせておきましょう。

ただ、においに関しては素人からは説明するのが難しいので、塗装会社の方から直接説明をして頂くのが良いのです。優良な業者であれば粗品と一緒にご近所に挨拶回りをしてくれるはずです。