外壁塗装にかける費用を可能な限り安く済ませたいなら、次の3つのポイントをおさえておくことが大切。それは

  1. 相場価格を知る
  2. 格安工事には注意する
  3. 自社施工業者を見つける

です。

 

信頼できる業者に安く工事を依頼する方法や、見積もりが安すぎる場合の注意点などをご紹介。

外壁塗装で失敗するリスクを減らすためにも、しっかりチェックしていきましょう。

■安くする秘訣は相場価格に納めること

外壁塗装の工事費用をできるだけ安くしたい…とお考えの方も多いでしょう。

しかし、外壁塗装の費用は安ければ良いというものではありません。

あまりにも安い工事費用を提示された場合、手抜き工事や材料費を削るなどの危険性が隠れていることが予想されます。

工事費がいくら安くても、施工不良が起きたり塗料の性能が悪かったりすると、塗装のサイクルが短くなり、結局損をすることになるので注意が必要です。

 

納得できる見積り内容で、なおかつ費用を安くおさえるためには、外壁塗装の相場価格を知り、その範囲内におさめることが大切です。

1.外壁塗装には相場価格が存在する

外壁塗装の相場価格とは、同じグレードの塗料で施工した場合、どこの業者で工事してもだいたい同じくらいの価格になることを指します。

相場価格を知るためには、複数業者(少なくとも2~3社)から見積もりを取るのがおすすめ。

だいたい価格が一緒なら、その中でいちばん信頼できる業者に依頼しましょう。

それがいちばん工事費用を安くおさえられる確実な方法です。

 

例えば戸建て住宅の外壁のみの塗装であれば、約60~90万円(足場設置、外壁洗浄などを含む)が相場価格です。

もし相場価格より格安で、40万円以下の見積りを提出する業者がいる場合、手抜き工事が行われる危険性があるので要注意です。

見積り金額が100万円を超える場合は、家の大きさが40坪以上で、フッ素塗料や無機塗料などハイグレード塗料を使用したとき。

外壁塗装だけで200万円もする見積りを提出してくる業者は悪質業者の可能性があるので、関わらないほうがよいでしょう。

2.相場より安くすると工事品質を下げなくてはならない

優良業者は相場範囲内で適正な見積もりを作成し、必要以上に値引きを行うことはしません。

なぜなら、費用を安くおさえるために良い塗料が使えなくなったり、工程を短縮したりせざるを得ず、工事品質が下がることを熟知しているからです。

 

優良業者同士を比較してもそこまで大きな価格差はなく、見積り金額が違ったとしても数万円程度の範囲内でしょう。

■過剰な格安工事に潜む危険性

相場価格よりかなり安い見積りを提出してくる業者は、なぜそんなに値下げができるのでしょうか?

ここでは格安工事の危険性についてご説明していきますので、しっかりチェックしていきましょう。

1.値切りはマナー違反

相場価格は最低限の工事が行えるように設定された価格で、相場価格を値切るということは工事品質を下げることにつながります。

優良業者であれば、工事品質を下げることは施工不良やクレームなどのトラブルに繋がることを理解していますので、相場価格以下の格安工事は請け負わないでしょう。

 

複数業者から見積りを取るのは相場価格を知るために必要なことですが、少しでも安くしてもらおうと値引き交渉に使うのはマナー違反。

優良業者を逃してしまう可能性があり、もし契約できたとしても信頼関係を築くことは望めません。

2.格安工事では十分な作業が行えない

格安工事では工事品質が下がることを述べてきましたが、具体的な理由とは何でしょうか?

ここではその理由を詳しく解説していきます。

●材料代の不足による品質低下

塗装回数を減らすことで、材料費をおさえている→外壁塗装の基本である下塗り、中塗り、上塗りの3度塗りが行われず、施工不良が起こる

塗装を規定量以上に薄める→塗料が本来の耐久性を発揮できず施工不良が起こる

安い塗料を高級塗料と偽って使用する→金額に見合った工事が行われない

●人件費不足による手抜き工事

塗装回数をごまかして職人の人件費を減らす→塗料の性能が発揮されず、施工不良が起きる

雨で工事を行えない日に作業を強行する→塗料の乾燥が正常に行われず施工不良が起こる

下地処理を省く→塗料が外壁にしっかり密着できず、剥がれや気泡などの施工不良が起こる

■工事費用を安くするなら自社施工の塗装専門店へ

複数業者に見積りを取ったけど、工事内容はそのままでもう少し安くならないだろうか?と悩んでいる人もいるかもしれません。

実は自社施工をしている塗装専門店に頼むことが品質を下げずに最も安く工事を依頼する方法といえます。

自社施工だとなぜ安くなるの?という疑問に、お答えしていきます。

1.自社施工の業者とは

工事を依頼した会社に職人が在籍しており、自社の職人で工事を行える会社を自社施工業者といいます。

「自社一貫施工」や「自社職人が施工」という風にアピールしていることが多いので、意外と見つけやすいでしょう。

2.自社施工業者のメリット

  • 外注業者への中間マージンが発生しない
  • 外注業者の手抜き工事を防げる
  • 打ち合わせから工事完了まで担当者が変わらない
  • 連絡や相談がスムーズで、間違いが起こりにくい
  • 職人または代表者が現地調査に直接来てくれる
  • 専門的な知識を持っているので、質問や疑問に丁寧に答えてくれる

3.自社施工の業者を見つける方法

地元密着の塗装専門店は自社施工業者の場合が多いので、まずは地元で「自社一貫施工」などの看板を掲げている業者を探してみましょう。

その中でも特に「足場作業主任者」が在籍している場合、足場の外注業者を呼ばずに工事が行えるので、より費用を安くすることができておすすめです。

 

塗装工事だけでなくキッチン交換や内装リフォームなども手掛ける総合リフォーム会社の場合、実際に工事をする職人は外注の可能性が高くなります。

そうなると工程ごとに各業者に依頼しなければならず、その分中間マージンが増えるため、塗装専門店よりも費用がかさむでしょう。

 

さらに大手のハウスメーカーになると、工事をすべて外注の施工業者に任せなければならない、メーカーのオリジナル部材・工法を守らなければならないなど、融通がきかないことが多くなります。

保証が手厚いのは嬉しいのですが、塗装を依頼できる業者の中では最も工事費用が高くなることは避けられません。

■おわりに

外壁塗装で品質を下げずに安くするためには「自社施工の業者」に依頼するのがおすすめです。

塗装費用には相場価格があるので、大幅な値引きはないことを念頭に格安工事や高すぎる見積りには注意して比較検討することもお忘れなく。

 

外壁塗装の工事費用は決して安くないので、適正な価格と工事内容を提示してくれる信頼できる業者を見つけることが最も重要といえるでしょう。